そこから奏でまSHOW! Vol.3

第3回、舵は大きく切られた。各個人がひとりでプレーンに自曲を歌うパートが最初に集約され尺も詰められ、休憩挟んで残り全部大喜利。リーダー奥田民生の強い意志が感じられます。歌は付録だ。終演間際には、歌でなくコレで我々に憧れ目指す若者が現れてほしいというようなことを口走っていました。何が貴方をそこまでかきたてる。しかしVol.3、事は簡単ではありませんでした。なぜってYO-KINGがいたのです。このひと本当にVol.1に出てたのか。
大喜利冒頭、誰より先に挙手したYO-KINGが発した言葉に、その場の全員が耳を疑った。「オリジナルの曲を作ってきたので歌います」。お題のおの字もない。真心の曲なら30分くらいかけるところこの新曲には3日かかったよと誇らしげにギターを握り、それはもう堂々と、自身の名曲「どか〜ん」を歌詞の所々「奏でましょう」に代えただけの歌を聞かせてくれました。温かく見守っていたステージ上の出演者それぞれの顔をお見せしたい。前回のトータス松本の翻弄されようを思い出すに対照的です*1。このオリジナル曲のくだりはその後も繰り返された挙句、司会・中島ヒロトから禁止を言い渡されることになります*2。一方、今回初参加のスーパールーキーあいみょん大喜利へのプレッシャーのあまり「何故この仕事を受けたのかと後悔している」「二度目はない」と語り、ニヤニヤする先輩方を振り返って「あなた方とも今日で最後だと思ってる」とまで言い放つも、終盤にはモノマネ*3への向上心をみなぎらせていてナイスファイトガールでした。前半の歌パートも誰より客を仕留めにいっていて惚れ惚れした。油のよく差された鮮やかな声。YO-KING先輩が2度目のオリジナルのくだりで「この曲には4日かかった」と胸はったとき「4日…普段何してるんすか」と即座にツッコんだのも素晴らしかったです。個人的には、大喜利最初のお題として定着した全員参加の「英語禁止」で、一番手もトリも嫌だし3番目くらいのときにそろそろ手を挙げようかなってペコちゃんみたいにきれいな横目で司会を見つめる姿も好きでした。なお岡崎体育が大きく名乗りを上げてそれを阻んでいた。岡崎体育は新参あいみょんへのライバル意識を一方的に剥き出し、いつもならバンドに食らわす「FRIENDS」を6人兄弟のあいみょんに「兄弟ざまあみろ!」とぶち込むほど。しかしあいみょんから、今日は妹も客席に来ている、妹は岡崎体育のファンなのだが、と聞かされ、最終的には自身のあいみょんコスプレ写真*4をバックに「マリーゴールド」に乗せたお詫びソングを歌っていた。考えてみればスマホを譜面台に置いてコードを読めるという貴重な未老眼メンバーが登場した訳で、寧ろ今後は共闘に期待したい。岡崎体育は前述の各曲に加え私物通信カラオケ機も提供し、ラストに全員で歌った「ガッツだぜ!」では自作のハリボテギターを取り出してウィーヨウィーヨとかき鳴らす*5など、本日も用意周到*6。続けていくならこの人手放しなさんなOTよ、と思います。とはいえ思いつきが全く伝わらない形で今日の今日「YAH YAH YAH」を歌ってダダ滑る山崎まさよし*7も嫌いじゃない。彼は「ツッパリHigh School Rock'n Roll」を「ツッパリ高校石巻」と訳しきる実力者でもあります。詰まるところ誰にせよ事前に練られたネタは安定感が違う。今回の大喜利で私が最も気に入ったのは奥田民生の第1打、英語禁止の「アジアの純真*8でした。総合的に見るにOTの圧勝という感がある。彼はこの遊びを好きすぎる。HOUND DOGの「BRIDGE」は要素渋滞*9してたけどその陰で「Just for you」を「ちょうどいい〜」て歌ったのに悶絶させられた。大喜利前の歌パートでも終始笑いを提供していて、さっき大喜利のベストを書きましたがそれを上回る勢いで可笑しかったのが、弾き語りの「さすらい」で客に「さーすらいのー♪」のとこ振ったところ「さーすらーおー♪」て歌われ、即「えっ?」てまあまあの声量で咎めてきたOTです。距離感よ。OTは客という集合体にひとつの人格を見ているのかもしれない。次回あると明言してらしたけど、果たしてあいみょんは出るのか、歌を先に片付ける今回の強気な構成を続けるのか、そして椅子の導入は検討されるのか*10。OTと仲間たちの冒険は続きます。

*1:そのトータスは今回欠席でしたが、BGMにされたり大喜利のお題にされたり顔はめパネルやラジコンにされたりと、なんというか好き放題される千の風的な存在になっていました。

*2:が、そのあともう一回やります。どうなっているのだ。

*3:篠原涼子。ドラマの。

*4:前日ツイッターに投稿したもの。

*5:勿論そのあと床に叩きつけて壊します。

*6:英語禁止の「チョコレイト・ディスコ」でチョコレイトを訳すにあたり「明治の代表作」「森永の代表作」「グリコの代表作」と数社に振り分ける配慮よ。チョコレイトの5音に2文字くらいずつ詰め込んでました。なおディスコは「踊り場」。

*7:「殴りにいこうか」の部分がネタだったらしいのですが、サビだけ歌ってた。全員に「どういうこと?」て聞かれてもピンときてない様子だったので、それほど彼の中でYAH=殴るが一致していたんだと思う。

*8:「北京西独外国外国!」て始まる。

*9:大友康平のモノマネしながら何故か服装は茶髪ヅラに法被をまとい、サビの終盤に一瞬ジャムおじさんの声マネをねじ込んでいた。ジャムおじさんはOT最近のお気に入りだそうです。

*10:イベントは4時間に及んだ。