ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE 2

アドリブとシナリオの黄金タッグ第2弾。そこまで混んでない平日の映画館でも安心して声出して笑える好環境、というのも副音声的なMC4人がずっと喋ったり笑ったりしてくれるから。その大半が「よくアドリブでこんな台詞出てくるな」でした。あんまり言うのでわかったわかったって当たり前みたいに処理しちゃうとこあるけど今回も劇団ひとりこと省吾川島省吾、サービス精神旺盛な気持ちのよい返しのオンパレードなのは確か。いきなり新世界に放り込まれた瞬間からひとつのシーンとして見せてくれるので、動揺→確認→同調→応用の一連を存分に楽しんだ。作家性のある俳優なら誰でもできるってことでもないんだろうな。芸人の、場を読んで保たせる感性みたいなものや見てる側の気をふと緩める愛嬌なんかも活きているのかななんて思う。設定年齢のわりにちょいちょいおっさんじみていて、MCのモニタールームから「寅さんみたい」て声が漏れたのに膝を打ちました。ちょっと前の劇がかり方なんだよね。皆の好きな。プールサイドで急に別の芝居のスイッチ入ってポキポキした挙動になったの可笑しかった。“案内人”役の安井順平がまた凄くよかったんだよなあ。出てる間じゅうもうずっとよかった。前回の岩井秀人といい見ながらキャスティングのセンスに感服する。本当に本当に心の底からくだらない仕込みも劇中ヒト・モノ・エロを問わずいっぱいあってバカだなと思う。マキタスポーツ諸々ひどいことに。ラストの展開、本来の想定をいくらか逸れたという話は既にあちこちで明かされているけれど、それがとてもうまくこの物語にケリとオチをつけてるように見てるだけの側である私は感じてしまいました。用意された筋書きの中で語られていた直前のやりとりに、言葉で答えるシーンは結局訪れなかったわけだけど、川島省吾のあの振舞いはそんな問い初めから己の中に存在しないかのように軽やかな跳躍だった。その前からの何とかしなきゃっていう精神状態を考慮すればダンプカーの強行突破とも言えるんですが。だからとても格好よい幕切れだったと思う。大前提としてよく練られた脚本による作品を心から愛していると断った上で、キス我慢THE MOVIE、とても楽しかったです。劇団ひとりと世界(を作るチームゴッドタン)が愛し合って未来が生まれる様を堪能しました。

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