いだてん

ストックホルム五輪・マラソン。悔しい。どんどんスピードが出てどんどん楽しくなって、と困惑しながらも振り返る四三。こういうのを見てしまうと軽々しく「勝ち負けじゃない」などと言うこともまた憚られてしまうな。嘉納先生どんな気持ちだったろうと思う。気がついたら自分のベッドの上にいた、そんなレースの終わり方あるだろうか。京都帝大の人が四三を詰ったときに、黙れと言い放ったアニ子。大森監督の仕事よりも体調のことをずっと優先しててこの日の朝も行かせたがらなかった、そのことに私は苛立ったりもしたけれど、彼女は一貫していたんだなと思う。四三も、監督のことずっともやもやしてただろうと思うけど、背負ってくと決めたの格好よかったよ。自分の環境を全部背負って、これまでの持ち物を全部使って彼は挑んだ。生きててよかったし馬車にはねられたりしてなくてよかった。よかったけれども、これはよくない。よくないことが痺れあがるほど一杯あった。四三はそれを覚えていると思う。覚えているしまた書いて、考えると思う。ここからですよ。ここからなんだ。ちょっと寝て休んだあと「ここから」としたい。