万引き家族

公開早々観にいったのは何となく、事前情報が増えてくる前に自分で見た方がいいかなと思ったから。流石にほぼ満席でした。出だしは左右の席ちょっとガヤガヤしていて、画面の中の家族の声が遠く感じる。これはこれで演出だなと思う。
見ているうちに、この人たち万引きばかりの人ではないじゃんって思い、またそのうちに、万引きにいろんなことが集約されているという気持ちになる。誰も見ていないものを持っていく、自分のものじゃないもので飢えをしのぐ。盗むことは罪だけど、飢えることは罪ではないからな。でもやっぱり人のものは自分のものではないんだとか、法律とか齧らなくても生きているとそういう味を知る。自分のものだったはずのものが無かったりとかそういうこともある。言い訳は沢山あって、その中には自分のご都合のやつも一緒くたになってある。リリー・フランキー演じるお父さんも安藤サクラ演じるお母さんも気質がスクリーンから溢れ出ていて、自分がこの人の心の中にいるような気分になった。共感ともちょっと違って、こんなに人の気持ちが見えてしまうんだなっていう。この人たちが自分でゼロから築いた”財産”もあの家には確かにあって、それはやっぱり人には奪えないものだし、取り上げないでほしいなと思う。どんな形をしていれば取られずに済むのかな。万引き家族。お父ちゃんもお母ちゃんも祥太も、それぞれが言わなきゃいけないことをちゃんと言おうという気持ちを持って、ちゃんと言うところがどれもとてもいい。財産だよなあと思う。
http://gaga.ne.jp/manbiki-kazoku/