『人間風車』

十何年間の時を経て蘇るビル・ロビンソンのあの話、を観に池袋へ。思えば2000年のパルコプロデュース公演を映像で、おそらくテレビで見て結構な衝撃を受けて、2003年の再演時は違うバージョンの存在をちょっと受け入れられなくて観にいく気になれなかった。で今、あっさり観にいってます。だいぶ時間空いて脳内整理されて、収納スペースが広くなったんでしょうね。
主演ソンハの色を堪能。見ていて目がいい飯食ってるみたいな幸福感ある。中盤クライマックスの長台詞の中で感情が景色が変わっていくのわくわくしました。人物像も細やかに伝わってきてずっと美味しかった。ソンハの話から始めちゃうとそれで終わりたくなっちゃうとこあるけど、メインからサイドまで彩り豊かですごく良い弁当です。子どもたち王たち女たち、皆微笑みをくれる。今野浩喜も一人で彩り盛り沢山でした。登場の第一声、芸人然としてたなあ。あのシーンどこまで台詞固定されてるんだろう。今日は日替わりコーナーも今野回で、座りに行くくだりの一言もミムラの反応込みで可笑しかったのですが、反応が入ってるってことは決まりで入ってるやつなんだろか。小松利昌版も見てみたくなります。小松、小さな飛び道具役の破壊力も素晴らしかったですよ。加藤諒の真面目なモンスタードールっぷり、ミムラスマイルの底知れん明るさ、気質・人柄まで味わえた感ある。カーテンコールの二人がまた対照的で、私にとってはそこもたいへん印象深いです。いろんな人に見てほしい。脚本書き換えにより途中もラストも変わってて、でも童話ってものの荒々しさというか理不尽さというか、無茶みたいな悪意のラッシュ、逆に善意のラッシュ、定番定型でも圧倒的な力とか、逆に唐突なぶち壊し、そういう諸々を取り込んでる強さは揺るぎないなと思う。創作者ってどこか悪魔と踊る仕事で、その話。平川のことつい考えちゃうし、じゃあサムは何だったんだってこともまた久しぶりに考えてしまいそうだ。