ベッド&メイキングス『あたらしいエクスプロージョン』

浅草九劇杮落とし公演。浅草、滅多に来ないと思ってたけど先月ナカゴー観にきたのだったと気づく。そして浅草は上野と近いなということにも気づいて、午前中は上野動物園を訪れ時間の許す範囲で回ってきました*1。実に有意義な週末。新しい劇場のトイレは新築のお家の匂いがして、番号から客席中央あたりと思っていた座席は全然端っこでした。収容100人弱。
その狭さを抜きにしても舞台上がこちらに飛び出してくるような公演だった。違うか、小さな劇場だからこんだけやるのか。今ココにいてコレを観ていること、一つの時計で同じ時間の中進んでいることを知らしめる演出の数々。しっかり掴んで引き寄せていれば客はそうそう振り落とされない、とばかりに場面を人物を飛沫を闇を振り回してくれた。「劇場に来なよ」って言ってる演劇。劇場の杮落としにコレ以上相応しいメッセージも無い。福原充則演出はこういうとこホント何かの王。キングオブ何か。物語も、特に富美子や石王さんのクライマックスは福原節に溢れていた。物語を超えて何度も表れるモチーフの正体を、後年聞いてみたい気もします。出演者の中では唯一初めて拝見した大鶴佐助、どの役にも溶け込む感性と風貌で素敵でした。あの人に似てるって私も思ったよ*2川島海荷は間近で見るほどにお人形にして持ち帰りたくなるような可愛らしさでいて声は可愛すぎないところがいいと思うし、町田マリーはやりすぎないのに綺麗だったり可笑しかったりするの伝わるときいいなーと思う。山本亨からにじみ出るやつでやっぱり笑ってしまう。八嶋智人は許される範囲の最大限で舞台と客席の境界を何度も蹴破り、そのくせ表情や声のささやかな変化で確かな波を起こしもする、まさにヒーローだった。頼もしい、任せたい。そして今日も終演後にTシャツ販売に立っていた富岡晃一郎は、あの役のまじめさもあの役のマッド感も似合っていて、あーベッド&メイキングスだなあと思いました。気が早いけど次も楽しみにしてますんでよろしくお願いしますね。

*1:2月に訪れたズーラシア野毛山動物園では鳥インフルエンザ対策で鳥類が見られなかったのですが、時期を過ぎたのか今日は見られました、鳥。なので鳥も沢山見ました。あと多分小学生の頃以来にパンダを見ました。どうせ寝てると思ってたらとても元気にお食事なさっていた。

*2:お父さんじゃないよ。