『Disgraced ディスグレイスト - 恥辱』

世田谷パブリックシアター今年一発目。小日向文世をまた舞台で観たいなとか、安田顕もいよいよ舞台で観たいよねってんでチケット取りました。終演後には劇中出てくるおしゃれおやつがロビーで販売されててちょっと笑う。
シビアな話ではあるんです。恥と誇りの話だから。自分の環境でわかりにくい話だとも言いたくないし、反面安易に置き換えて考えたくもない。なんて我儘気取ってみながら、この手の差別を受けたことが自覚としてない私としては、エミリーの犯した過ちのことをまず考える*1。けど彼女は凄く努力していたし深い愛情も持っていた。それでもなんだ。アミール、うまくやっていたはずなのにな、と思う。アミールはこの国でうまくやっていたし人一倍努力していたし、外からの痛みと内からの痛みにずっと耐えてきた。悔しくなるよ。両方が邪魔をするなら、苦しんでる彼は誰なんだろう、どこに居るんだろうか。この作品が切り出す一連の出来事だけが舞台のお客さん皆に見られることも彼にとっては不名誉なことではないかって気持ちになって、あの夜に至るまでの頑張っていた彼の姿も皆に見てあげてほしいとすら思う。そういうとこにあの彼がいるんじゃないかと思うから。そうやって分けて考えたがることが、しかし実際には彼のような人を苦しめるのかもしれないよと言われた気持ちにもなっている。原理主義だけがヤバくて貴方は大丈夫って言っちゃう“暴力”。ついこないだ見たばかりの『ズートピア』のことも少し思い出す。あの晩のアミールの告白は本当に正直で、あんな強烈なことを言っているのにその気持ちが少しわかってしまうから苦しかった。そのあと暗転直前の彼の行動が起こる前に、そうなってしまわないことを願っても無力だとどこかわかってしまってまた苦しかった。諸々、小日向文世やめてくれーの世界ですよ。小日向文世は凄い。でも今思い返すからソレですけど、見ているときは没頭してコヒの字も出なかった*2。アミール。どういうことかの全てはわからないはずなのに、何についてわかったような気持ちになるんだろう。安田顕との対決もバッキバキでした。安田顕よかったな。ていうか、小日向文世安田顕秋山菜津子小島聖の4人が一緒にディナーして芸術や宗教や社会のことをガンガン話すあたり既に強烈ながらも聞きごたえある話だなってくらいで行けてたんですけど、最終的に四者全面戦争みたいになったときの界王拳4倍みたいな修羅場よ。全員が全員をはり倒そうとしてる。打ちあうパンチのおっもいやつが私にも全部当たってる。あの幕で終わらなくてよかった。それで何かが解決する訳じゃなくても。あーどうしてもとりとめなくなりますね。

*1:アイザックのことじゃなくて。

*2:コヒなんて字は無い。「北」かな。