真田丸

信繁の顔の話からしましょうか。「冷ややかですけどもなにか」の顔。こないだ家康の誘い真正面から断ったときもなかなかだったけど今日の家康に対面したときの顔よ。堺雅人が備える大型武器のひとつだと思う。笑ってない堺雅人。いやそうじゃなくて。家康と相対しているときの信繁が見せる敵意はやはり特別だ。その特別な顔だった。それにしても家康の憎らしいこと。できることなら私の魂を過去に飛ばして背後から角材で殴り飛ばしたい。安房守から夢と可能性の全てを奪うことで圧倒的な敗北を叩きつける。前回、父上が戦によってあんなにも蘇ることを見たその後で。でもそうだよな。徳川なら将としての彼を抹殺しなければならない。父上だって初陣の秀忠すら潰しにいった。そうだよな。でも命乞いに行った兄上のことも締め上げたからやっぱ角材で殴る。舅殿こと本多忠勝の筋の通り方、今日も素晴らしかった。あの後、家康に初めて逆らったとポツリ呟いたのが凄く響いた。彼にとっても一世一代だったんだ。兄上、素敵なお義父さんを持ったね。それに引き換え血の繋がったお父さんときたら何ですか。長男が親子の縁を切ることを強いられ、父から貰った名前の「幸」の字まで捨てさせられながら命を救ったのに文句ばっかり。かまぼこ板で額はたいたろか。すみません半分冗談です。つらい仕打ちを受けた心のもやもやを例によって誰にも聞いてもらえないしひとり胸に抱える兄上。ずっとそんなことばっかしてるから地味に耐性は培われていると思うけど、だからって。でも放送後公式サイトに出た大泉洋のインタビュー読んで、大泉洋が全部わかっていてくれるからきっと兄上はひとりじゃないっていうよくわからない結論に達しました。「信幸」と「信之」の違いの理由ついこないだまで知らなくて、そして知った今、あの「幸村」て名前がまたぜんぜん違う光を放って見えている。マジかよ。