アンナチュラル

ネット中継で映った高校生の遺体がホンモノでも誰も動揺しない、そういう職業なんだなと改めて思わされる序盤。そして終盤、法医学者として死因を特定した後にミコトが話したことにもはっとした。あんなにも残酷だった奴らが世界が、自分が死んだ後にのみ悔い改め正しく振舞うかもしれないなんて、どうしてそんな可能性に命全額を賭けられたのだろう。大体もう関係ないし、死んでるし。そんな望みにこそ絶望しなければ。生きてる人には可能性がある。逃げることも隠れることも含めて、今より幸せになることも不幸になることも含めて。復讐できることも、なのだろうか。或いは許されたと思えることも。自分の命だけじゃ心がどうにもならないのだとしたら。中堂さんが金魚探しの手助けを求めてきた。どこに辿り着くのだろう。幸せでなるべく平和な解決であってほしい。

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スリー・ビルボード

とにかく評判がいいと聞いて観にいった。たまたま年末にフランシス・マクドーマンド主演のドラマ『オリーヴ・キタリッジ』を一気に見たばかり*1で、再び彼女のゴリゴリつよウーマンぶりを見ることになりました。つーよい。なんか色々ものともしない。ただ、強いだけでもない。彼女に限らず登場人物は皆、強いだけでも弱いだけでもなく、いいだけでもだめなだけでもなかった*2。罪はあちこちにある。といって、だからいいよねとはならないし、傷ついたりはらわたが煮えたりする人はいる。そりゃそうだ。中盤であの火が視界に飛び込んできたときの多重なる「やってくれたな!」て気持ち忘れられない。画としても物語としても相当にショッキングで鮮やかで、私の「やってくれたな!」の大半はマーティン・マクドナーに向けられていたと思う。劇作。物事には猛烈に理由が多い。人間は時に思いがけない行動に出る。出るなあ。出るんだよ。やってくれるぜ劇作家。罪を憎んで人を憎まず、という言葉について時々考えるのですが、そうそう綺麗にいくもんじゃないよなとは思っていて、やっぱり人も憎いしなんなら袈裟まで憎くなるではないですか。もしかしてその逆が、まあ袈裟までは憎くないとか、罪がこの人の全てではないとかが、心に訪れることがあればと思う。きっかけは自分で作れなくていい、偶然でも些細でも誰かが手紙なり飲み物なりくれる世界であれ。ラストシーンの会話がまたとてもよかった。ほっとしたみたいなことも含めて。それと、これも凄くよかったこととして書いておきたいのが、こういう重さのある話でありながら、少し笑ってしまうところもちょくちょくあるのです。映画館の中がドッと笑い声にわくってことはないけど、音もないけど、くすっと笑う空気が感じられる。あの感じもとても心地よかった。映画館でこんなことあるんだ。
http://www.foxmovies-jp.com/threebillboards/

*1:これも面白かったです。

*2:こういうとき、いいの反対に「悪い」じゃなく「だめ」のパターンもある日本語有難い。

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フロム・ニューヨーク『サソリ退治に使う棒』

フロム・ニューヨークmeetsテニスコート+吉増裕士。コント集のスタイルも取っ払って予告通りのワンストーリーです。各席に置かれたご挨拶の紙にブルー&スカイは、サソリは退治しないことにしたと詫びを述べていた。

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ハイバイ『ヒッキー・ソトニデテミターノ』

再演、東京芸術劇場にて。初演は渋谷のPARCO劇場で、私が初めて観た岩井秀人作品だった。観たあとまっすぐ帰れなくて喫茶店でコーヒー飲んで、一週間後にもう一度観にいった。いい思い出です。あのとき顔と名前を完全に覚えた役者さんのひとり古舘寛治、本日より体調不良のお休みから復帰とのこと。

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アンナチュラル

中堂さんへの猛烈なズームインとズームアウト、若き久部くんの諸々の憂鬱。よき友として安定のハイスコア出し続ける東海林さん、そしてスピンオフでもなきゃメインに立つ回は到底なさそうな僕らの神倉さん。三澄ミコトと我々は一緒に出来事見て考えて、で今日なんかまさにそうだけど彼女が一歩前に出る答えを出すところ主人公だなと思う。医者だなともちょっと思う。刑事組がちょいちょい出続けてくれるの嬉しい。

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anone

帰ってきたハリカさんがぽやぽやと喋ってるシーン、広瀬すずとてもよかった。元の広瀬すずをちょっと思い出せなくなる、こういう別の人という感じがしました。彦星くんとの一連も丁寧。弱い薄い阿部サダヲもいい。買ってきたパジャマを柄がキモいと即切り刻まれ雑巾にされている。柄は蝉。そんなこんなで何者だかよくわからないし来客時には奇妙な猿芝居を始める厄介な奴らを3人も家に入れてるアノネさんである。話の肝に偽札の件があるし、この作品アノネさんを中心に見る物語なのかなと思います。タイトルロールだもんな。そして最後に瑛太がドバドバしだしたよ。皆の静かなる絶句。絶句は必ずしも「絶句顔」を伴わない。

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宮藤官九郎のANNG

文化放送勝地涼笠原秀幸の番組*1に出た三宅弘城と坂井真紀がハシゴでニッポン放送にやってきた。スタジオでトーク交わしながら放送作家の如くに赤ペンを振るい作詞投稿もする坂井真紀、もはや涅槃の域。三宅弘城は先日の三宅ロックフェスティバルでの泣き無双の詳細を語ってもらったり、ホワイトデーに手作りお返しクッキーあげて引かれた話とか*2してました。極髑髏の告知もしたけどタイトルが思い出せず「しゅら…しゅら…」で止まってしまうのでした。次回はゲストに河原雅彦が来る予定。

*1:勝地はナイロン100℃の夏の公演『睾丸(仮)』を「膀胱」と言い間違えたそうです。耳に入る全てがひどいエピソード。

*2:昔の、カタカナミヤケロックフェスが始まったきっかけも話してて懐かしかった。彼女にフラれたからっていうアレ。

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