いだてん

何よりまず森山未來のあの仕掛けだと思う。若かりし志ん生の姿を知ってる私たちが何なら知らない登場人物たち以上に「えっえっちょっちょっ」てなる。静かで劇的で茶目っ気のある仕掛け。ドラマって楽しい。森山未來って楽しい。さて今回は第1回箱根駅伝のお話でして、四三さんは運営に回る。しかし誰よりも参加している。復路ゴールで待っている観客の前に真っ先に駆け込んできて、これから選手が来ますよ、てどういうこと。先週あたりから気になっていた体協の岸さんもよかったなあ。あんな画面のど真ん中に来ちゃうとは思ってなかったですけど。嘉納先生の笑顔もよくて、やはり圧倒的にハートの人なんだなと思う。体協の雰囲気、前の駅伝あたりから変わってきているのを感じます。皆オリンピックへの参加をいいものにしたいし、四三が頑張ってきたことも理解していると思う。そういうことを感じられると安心する。寧ろ思いの先走りそうになる嘉納先生をちょっと心配したりするくらいです。彼もあれからずっと四三の夢を一緒に生きているんだな。この物語を伝える志ん生一門がまたアットホームな職場でして、前夜から往路・復路と落語家たちが噺を繋いでいくという企画、しかもバトンタッチのタイミング大して決めてないという緩さ。サゲも決まってなくて最後サゲだけ師匠にやってもらうという甘さ。ただそんな中でも五りんが自分の考えたストーリーに余計なギャグ入れる師匠や兄弟子にイラついたり、タスキを使って駅伝の首位争いを演出したりと、表現者として発芽している。そして父親の情報がまたひとつ出てきましたよ。

いだてん

いだてん日本を完走。自分の足の裏で日本地図を文字通り塗りつぶした。オリンピックを消されたことがここまで彼を爆走させたってことになるのかと思うとちょっと複雑。先週は自分がアンカーを務める大駅伝大会を企画したと思ったら、今週は駅伝vs俺というさらに俺度の高いイベントを開催。この化け方、て言っていいのか、ドラマ始まった頃の可愛らしかった主人公少年が、ストックホルム後あたりから何か殻を突き破ったように、見ている人を置いていくほどの変人になっていく。もう共感される場所にはいない。そりゃそうだ、オリンピアンだもの、と言われればそうですが、この描写はぞくぞくするものがあります。純粋とか真面目とか走るの好きだとか独り考えて独りで決めるタイプとか、そういう形容詞は実は変わらず当てはまる。変わり果ててしまったようで、初めからこういう人であったような気もしてくる。スヤさんといるときの不器用さも変わらない。ひと昔前の男性の持つ雰囲気もよく出ていて、スヤさんから優しさも諦めも伝わってきます。スヤさんが美川に呼び捨てでぶちまけるシーンよかったです。美川の無駄さが為せる業。そして女子体育界には新たな刺客、ネオ可児徳が登場。「骨盤がバーン!臀部がデーン!」あたりの台詞には筆が躍っているのを感じました。髪切った朝太は汚いなりの色気を醸していて、清さんや小梅との関係もいとおしい。このドラマを通して森山未來峯田和伸の魅力に目覚める人もいるだろうな。羨ましいくらいです。

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スヤさんが来た。スヤさんが来てくれてよかった。四三がスヤさんの前で弱音を吐くんだなあというのと、スヤさんは弱音を吐かなかったなあというのと両方思う。弱音は吐かなかったけど二度見はしてました。一緒に暮らして改めて、身に染みて知る金栗四三のランニングバカっぷり。金栗50人の妄想を自分でいたく気に入ってるの訳がわからない。あんなに幾つも金栗50人の映像パターン作る制作側もバカを応援しすぎです。でも彼にとっては、あんなに走れて走ることが好きな人が大量に居たらできることが爆発的に増えるんだろうな。世界記録を出しながら五輪のタイミングに恵まれなかったという事実は消えないしそれはこれからいつ何度振り返っても悔しいだろうけど、そこに留まっていられないくらいに今日の四三の目は輝いていた。口角はその決意を嘉納先生に話す前から上がっていた。今日出てきた四三の台詞で「伝わっとらーん!マラソンの魅力がいっちょん伝わっとらんばい」ていうやつが勘九郎の言い方込みでとても好きなんですけど、もうそこに向かって走っているんだ。どうしたと嘉納先生がかける声が優しい。嘉納先生はずっと四三に優しいな。清さんもずっと優しいよ。駅伝の人混みを四三の前に立ってかきわけながらちょっと嬉しそうだった。人混みの中から走る四三を見るスヤさんも嬉しそうだったな。スヤさんが直に見られたって点においてオリンピックより50倍素晴らしいかもしれない、駅伝。EKIDEN!体協新メンバー側の武田さんが命名してくれたのもよかったというか、イベントひとつやり遂げて大きな話題になったことで一体感も少し強まるといいなと思う。しかしへんなイベントだったんだな第1回駅伝。どんなイベントも第1回は多かれ少なかれへんなんでしょうね。なんか勇気づけられます。田畑さんの物語は始まりそうでまだ始まらない。シマさんもこれからだ。

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オリンピックへの傾倒が尋常じゃなくなってゆく四三。日本代表ってこういうものなのか。スヤさんにお義母さんがついててくれて幸いだ。代わりにあのくらい怒ってくれる人がいなけりゃおかしなことになるよ。実次兄さんも入れて4人でじゃんけんみたいな関係性になっている。スヤさんの強さがこれから報われる瞬間が少しでも多く訪れてほしい。浜松では円喬の訃報と牢名主マキタスポーツの登場。「バナナ食うみてーにやれよ」がよかった。あのとき、クサくやってみると応じた朝太が初めどういうつもりだったのかはわからないけれど、ああして芸を通して師匠を思い出せたこと、名残惜しく悔やめたこと、誰も見ていなかったことも、よかったと思う。まーちゃんには早くも水泳禁止令。下宿先の主となって久しぶりに再登場した播磨屋は初めからそいう人だったみたいに台詞も表情もしっくり来ていた。第1回から見ていた人間にとってそれは嬉しくも寂しくもある。部屋から顔を出すと富士山だか箱根だかが見えるというので、でもデカさは富士山っぽいので、初代はあの山の役に転身したと勝手に理解していこうと思う。

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ばばばお見合い、ばばばば結婚。先週「続きは来週!」と幾江さんが口にしたのがまるで幻だったかのように話が進むの可笑しい。金栗四三、スヤさんのこと嫌いじゃない(寧ろすき)、でもとにかくオリムピックなのだと心を決めているからややこしい。ほとんど家に帰らず生涯ランニングマンだった、それってどういうことだったのかが肉付けされていく感じだ。スヤさんという人も不思議な運命を持っていて、綾瀬はるか大竹しのぶを通して見ているうちにそれが本当に生きている人として伝わってくる。あの幾江さんが義理の娘をあんな風に必要としてるってことも。スヤさん凄いな。それに引き換え、手紙もう一枚足してまで書いてることが冷水浴の勧めという四三マジ四三。五輪後もコーチ不在のまま自らをスパルタで搾り上げ倒れまくりながら前へ行く四三もマジで四三。嘉納先生が一貫して味方でいてくれて凄く嬉しいけど、まだまだぜんぜん不安だ未来。

大河ドラマ「いだてん」トークツアー in長野県上田市

一度は行きたい『いだてん』トークリレー、阿部サダヲ初登板の長野県上田市に行ってまいりました。上田はまだまだ桜が満開、そして思った以上に見渡す限り六文銭。こんなに真田が息づいているまちなんだなあ。『真田丸』を思い出して温かい気持ちになりながら上田城跡など巡ったりもしました。

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